トランセンデンス(2014)

トランセンデンス (竹書房文庫)
Transcendence (2014)
人工知能を研究していたウィルは反対する組織の手に係師に直面する。しかし妻エヴリンの手に寄って彼の頭脳はコンピュータにインストールされるのだった。ネットワークに繋がり世界中のあらゆる知識を得たウィルは次第に人類の新たな脅威へと変貌して行く。

監督:ウォーリー・フィスター
出演:ジョニー・デップ/レベッカ・ホール/ポール・ベタニー/キリアン・マーフィー/ケイト・マーラ/モーガン・フリーマン
トランセンデンス公式サイト6月28日ロードショー

試写会が当たったので行って来ました。
いきなり余談ですが6月9日にジョニー・デップは53歳を迎えたそうです。って試写の最初に言ってました。必要か?
試写会に行く前に公式サイトで予習した時、最初に頭に浮かんだのが『マックス・ヘッドルーム(19851987)』でしたね。「20分先の未来」というフレーズで始まるテレビ・シリーズで主人公は「ゼロワンショップ」のCMで観たことあるかもしれませんがCGです。レポーターのエディスン・カーターの記憶をコンピューターに取り込んで再構成したのがマックス。今回の映画と似てますね。マックス・ヘッドルームのエディスんは生きてるのでマックスと一緒に事件を解決して行くんですけどね。

コンピューターの世界に自分の人格を構成し、ハードである肉体を捨てソフトだけになる設定は森博嗣の真賀田四季関連でもよく取り上げられますね。彼女も天才だから映画と同じくコンピューターの中に再構成されたら人類の脅威になるのでしょうね。
ほんの少し前のSF映画に出て来る人工知能はハードの外へ出ることの出来ない完結した存在でした。『2001年宇宙の旅』に出て来る人工知能HAL9000型コンピュータもハードから外へ出れませんでした。最近はネットーワークに繋がっているのが当たり前で、クラウドなどに代表される様に知識はネットワーク上に散逸しています。計算速度は既に人間を超えているのだから、ネットワークに繋がった人工知能はどこへでも逃げられるし、どこからでも知識を得ることが出来るのですね。ということは、知識を吸収するというよりネットワークに繋がった瞬間ネットワーク全てが自分になるってことですね。更に全人類が持っていた知識を組み合わせて新しく展開し消化させることも可能だから、一瞬で人類を超えて進化してしまう訳ですね。
人間の脳をコンピュータ上に再現するのはそう遠い未来ではないような気はするんですが、ネットワークに繋がっている間は自分は他人とも同時に存在することになるのでしょうか?それとも現実と同じようなバーチャルな世界を構築してそこで生活するのでしょうか?データだけになった状態で形のある者をバーチャルに構成するのは無意味のような気もするけど。どんな感覚で自分以外と接するんだろう?バーチャルと言えば『マトリックス』は生身の人間に見せているバーチャル世界の話でしたね。『ダーク・シティ』も似た話だった気がする。
『トランセンデンス』は『マトリックス』や『ダーク・シティ』と『TRON』の中間くらいに位置する世界なイメージでしょうか?『TRON』の世界がネットワークに繋がった感じのが近いのかな。
ともあれ以前の作品はいずれも最後は肉体に帰って来る訳だけれども、今度の世界は肉体を捨てて戻って来ないんですよね。
そう遠くない未来では肉体を捨てて人格をアップロードする世界がくるのかもしれません。
MacOSとiOSのリリースくらいに待ち遠しいです。


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