イーグル・アイ(2008)

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イーグル・アイ スペシャル・エディション (2枚組) [DVD]
Eagle Eye (2008)
対テロように極秘に開発されたAI(人工知能)が選択した人類の敵とは。

家賃もろくに払えないほど荒んだ生活をしているジェリー(シャイア・ラブーフ)。事故で急逝した双子の兄の葬儀に出て家に帰ると、まるで心当たりのない荷物が部屋いっぱいに届いてた。荷物の中身はマシンガンや爆弾の材料が。見ず知らずの女性の声で携帯にかかってきた電話の数十秒後、突入してきたFBIに囚われたジェリーは自らの潔白を訴えるが全く取り合ってもらえない。途方にくれていると突然建築用のクレーンが建物に激突し、訳もわからないまま逃亡する羽目になる。電光掲示板や携帯電話からジェリーに送られてきた指示通りにたどり着いた逃亡用の車には、今まであったこともない女性が運転席に座っていた。

監督:D・J・カルーソー
出演:シャイア・ラブーフ/ミシェル・モナハン/ビリー・ボブ・ソーントン/ロザリオ・ドーソン/マイケル・チクリス

AI(人工知能)を題材にしたアクション・サスペンス映画。
勘のいい視聴者ならすぐに気づいてしまうが、ジェリーとレイチェル(ミシェル・モナハン)に起こっていることは一体なんなのかが映画のテーマ。どこへ隠れてもどんなに離れても、携帯電話や電光掲示板から届く二人への指令。逃走経路を確保するようにタイミングを合わせて作動する信号や車止め。テロ組織がネットを含む通信回線をジャックしているのかと思わせます。
一方、ジェリーを逃してしまったFBIや亡くなった兄が所属していた空軍たちは、それぞれに彼を捕獲しようと躍起になって様々な手段を講じますが、あと一歩で間に合わず取り逃がしてしまいます。

AIが独自の理論で人類を敵とみなすテーマは『マトリックス』や『アイ・ロボット』でも扱われているテーマですが、この映画は使い古されたテーマながら舞台が現代にある点で、他の映画とは違った身近な緊張感があって面白い。科学者の脳を丸ごとコピーしたのでAIとは違うけれども、最近では『トランセンデンス』が似たような危機感を扱っていました。すべてのネットワークにアクセスでき、すべての情報を収集するところが似ています。

この映画の面白さはそのスピード感にあると思います。
勘のいい人は最初にAIが犯人だと気づいてしまうが、刑事コロンボ的に最初に犯人が判っても続きが気になってしょうがない。なぜなら犯行の『動機』が解らないから。どうも犯人はこいつなんだけど、どうして犯行に及んだのか知りたい。だから見続けてしまうんだけど、途中でイライラさせないスピード感がある。「マジで!次はどうなるの?え、ウソ!え、え、え」と、中だるみするところがなくテンポがいい。

まず、主人公ジェリーとレイチェルの終われるチームは、追われてるので逃げるのと謎の指令に従うように急がなきゃいけないスピード感。追う側のFBIやら空軍やらは、捕まえたのに逃げた容疑者(でも、ほぼ犯人確定)をできる限り早く確保して解決したい。というのも、ジェリーはテロの犯人と思われているので、未然にテロを防ぎたいからとにかく次から次へと素早い対応をするスピード感。そしてどうやら結末に向けて動機や目的がわかってきたけど、早くしないと防げないよ急いでのスピード感。犯人わかると大体途中で飽きちゃうんだけど、これは最後まで面白かったです。

でも、スクラップ工場のクレーンを自在に操作できたのは何故なのかちょっとわからない。あれって今は遠隔操作なの?オンラインなシステムには思えないんだけど。


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