神の時空〜倭の水霊〜/高田崇史

神の時空 ―倭の水霊― (講談社ノベルス)
愛知で近年稀に見る集中豪雨。大規模な水害にまで発展しそうな天災の中妖しくうごめく影が。一方横浜で発見された他殺死体の発見現場から逃走した女性が次々と遭遇する不可思議な事態。その鍵を求めて浦賀走水神社へと向かうがそこに待っていたのは・・・・

時系列だとこちらが先のようですがシリーズ第2弾。
福来陽一の素性も少し明らかにされます。鋭い人なら序盤で彼が既に登場していることに気付くのでしょうが、漫然と読み進めていたので最後まで全く気付きませんでした。もしかしたらそういうミスリーディングを狙ってシリーズ第1弾と第2弾の順番を決めたのかもしれません。だってまさか最初のシリーズで出てきた人が次のシリーズでこういう登場の仕方するとは思いませんもん。いや、洞察が足りなかっただけですが。
読んでいて「帝都物語」を思い出してしまいました。あちらは平将門の音量を呼び覚まして帝都東京を壊滅せしめる話ですが構造が似てるような。あ、映画でしか知りませんけどね。今度小説読んでみようかしら。
今回は日本武尊の物語をなぞりながら弟橘媛を掘り下げて真実へ辿り着いていく展開。前作後半のような派手なシーンもなくなんだかあっさりと事態が収拾に向かってしまい若干物足りなさを感じました。もうちょっと末の妹巳雨が活躍するのかと思ったけど。
最後のシーンがそのまま最初のシリーズの冒頭へとつながる時系列だったので、次は最初のシリーズの最後のシーンから第3弾が始まるようですね。
次はどんな怨霊が出てくるのか楽しみです。ネタは尽きそうになさそうですが。


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