ペリカンの夏|令和元年夏

今年の夏はペリカンのスーベレンを手に入れたのが最大のイベント。むしろ今年最大かもしれない。その時は「もう万年筆は増やさない」と誓った気もするが、すでに欲しい万年筆がリストアップされている今日この頃。

葉月は近所に買いもに入っていたが、どこにも出かけなかった。今年になってから美容院で勧められて使うようになった、オーガニック系のスタイリング剤。近所で手に入るのが理由で選んだのが、John Masters Organics。

それから「オーガニック」というキーワードが気になるようになり、雑誌で見かけたアイテムにも目が止まるようになった。目に止まった幾つかの中で、「erbaviva」のエチケットスプレーを試しに買ってみたら、これが割と気に入った。

John Masters Organicsが展開するブランドで、子供の肌にも優しいクオリティがコンセプト。男性向けに作られた香りで、汗をかくところにスプレーすると、匂いを和らげる効果を発揮。程よい強さの香りで、仕事中でも気にならない点が気に入った理由。今年の夏はほぼ毎日のように愛用してた。

文月には初めてkitteの中にあるミュージアムに足を踏み入れた。だいぶ前に話題になっていたのに、一度も足を踏み入れたことのなかった商業施設kitte。最近、行きたい文房具店が入ってるので場所を探したところ、いつも乗り換えで利用している東京駅からすぐの場所にあることを知り行ってみた。どんな文具店か見に行くだけのつもりが、ついつい気になっていたガラスペンを購入してしまった。

今回はkitteの中にある、東京大学とコラボした「インターメディアテク」が目的。東京大学が収集してきた、無数の標本が所狭しと展示してあるミュージアム。

見所は展示の仕方。古い研究室に見立てたミュージアム内に、アンティークの家具が並べられ、その中に標本が展示してある。まるで昔の大学に迷い込んだような印象で、中にはこのミュージアムのために誂えた家具も多数混じっているが、アンティークの調度品とバランスよく融合している。

当時の大学の講堂をそのまま移築したスペースを使ったイベントもあるらしい。ミュージアムの展示内容はほぼ常設だが、幾つかのテーマ展示も場内に点在。海外の博物館とコラボした展示もあった。標本に興味がなくてもきっと楽しめる、オススメのミュージアム。ミュージアムショップでは、東大がプロデュースした、文房具をはじめとする様々なアイテムも販売。文具マニアのボクは、よく消える消しゴムを購入。

今までは割と安価な入門〜初級編な万年筆を集めていたが、雑誌でいろいろな万年筆を見るようになってから、いつかは欲しいと思っていた、ドイツのペリカン社の万年筆。誕生日のお祝いに「スーベレンM800」をプレゼントしてもらった。

手がデカイので大きいと言われるM800も、すんなりとなじんで握り心地は最高。今持っている万年筆の中でもっともインクの出がよく、Fなのに自分的にはMくらいの印象。使っているうちにだんだんと慣れてきたので、最近では他の万年筆とそれほど変わらないくらいに使えるようになってきた。最近、今年の限定色のブラウンがあることを知り、もう一本ラインナップに加えたいと思案中。

水無月のイベントは、国立新美術館で開催された「ウィーン・モダン」展。クリムトを中心に当時活躍したアーティストの作品と、当時のウィーンの様子を紹介した展覧会。美術展とは違い当時の文化を背景に、ウィーンがどんな街だったのかを紹介するのがメインのような展示内容。

絵画展ではなかなか感じることのできない、ジャンルを超えたアーティスト同士の交流などが見えて、新しい感覚の展覧会だった。クリムトが好きな画家の一人だったので行くことにしたのだが、ミュージアムショップで買ったのはシューベルトの眼鏡がデザインされたトートバッグ。