特等添乗員αの難事件II/松岡圭祐

特等添乗員αの難事件II (角川文庫)
「特等添乗員」の呼び名を得るまでに成長し大活躍の朝倉絢奈。その指向性故に陥った大ピンチ。果たして汚名返上出来るのか?

2作目にしてもう先輩になってました。早いですね。先輩からも一目置かれるまでに成長してます。
順風満帆にみえた朝倉の前途も思わぬ落とし穴に遭遇し大きな挫折を味わいます。ちゃんと忠告されていたのに順調な時って驕ってしまうんですね。自分の持っていた穴が大穴になって返って来ました。
巡って来た汚名返上のチャンスはきっと朝倉一人では無理だったと思いますが、強力な助っ人が登場して解決へと向かいます。姉の乃愛です。心強いですね。世界に名を馳せるキャビンアテンダントですから。

読んでる間はテンポよく先へ先へと進むんだけど、読み終わった後に心に残る印象的なエピソードとかが無いんですよね。興味のあまり無い分野のエピソードも多いんでしょうけど、興味を惹かれるとか感心するとかも薄い。正方形の土地を5人で分けるのは俺でも一瞬で出来たとかその程度は覚えてるんですけど。人物に魅力が無いことも要因の一つなのかな。能登厦人を除けばみんな没個性だと思う。言い換えれば普通の人ばかりってコトなんでしょうけど。
多分主題は朝倉が汚名返上の大成功を収める香港での横領犯の追跡なんだろうけど、香港までの機内の事件の方が何方かと言えば緊迫して面白いなとかメインの方に面白味が足りない。だから全体の印象が薄れちゃうんでしょうね。短編を読んでるような感触で、それぞれが薄っぺらいので全体も薄っぺらい。みたいな。

とはいえ、読んでる間は漫画を読んでる様にテンポが良いので良い暇つぶしになってます。
あ。前回と同じ結論になってる。


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